自身と家族が病気を患ったことをきっかけに、食事を見直した我が家です。
これまでいくつかの食事療法や健康法を取り入れてきました。
動物性食品を摂らない時期もあり、もちろん卵も避ける対象でした。
動物性食品を少しずつ解禁し、卵を時々摂取するようになった頃、
ある栄養学を学びました。いわゆる西洋医学のオーソドックスな栄養学ですが、それまで東洋系、ニッチな分野の栄養学を好んで実践していた私にとっては基本的な勉強がタメになりました。
この時の先生が最新の研究に大変感度が高く、
細胞レベルで栄養学を考え教えてくれました。
「細胞とは」から始まる先生の栄養学は、
西洋医学とか東洋医学とかそういう隔たりを感じさせない、
人間の身体の面白さ・素晴らしさを実感させてくれました。
目次
細胞とは
人体を構成する機能上の最小単位が細胞です。
【細胞<組織<器官<器官系<人体】
組織:協力して共通の仕事をする細胞の集団
器官:組織が集まって器官(臓器)を作る
各器官はそれぞれ特徴的な働きをする
器官系:器官がいくつか集まって器官系になる
機能がより明確になり完結される
人体:器官系11種類で構成
細胞の主な成分は、最も多いのが水、次いでタンパク質、脂質、炭水化物、核酸などです。
【細胞の構成】
細胞膜:物質の輸送、情報交換を行う
細胞質:生命活動を営むための場所
核:タンパク質合成の司令部、あらゆる細胞内の機能をコントロール
リボソーム:DNAの指令を受けてRNAから設計情報が届き、タンパク質を合成
小胞体:細胞質の全域にわたり張り巡らされている通路
ゴルジ装置:新たに作られたタンパク質に「飾り付け」をする(ホルモンなど)
ライソソーム:50種類の酵素を含み、細胞に侵入した微生物を消化殺滅して細胞を守る
中心体:棒状の2本のペアになった構造物で、細胞分裂に必要
ミトコンドリア:絶え間なくエネルギー産生の化学反応が行われ、細胞の生存はこのエネルギーに依存している
タンパク合成
ヒトは10万種類のタンパク質を作り、これによって個々の細胞の形や機能が決まります。また、これらの細胞が集まってできる集合体としての人の特徴が決まります。(遺伝子!)
この遺伝子情報によってリボソームでタンパク合成が行われ、酵素、ホルモンなども作られます。細胞が存在している場所により、作られるタンパク質の材料(アミノ酸の種類)は違います。
例)筋肉細胞:ロイシン、イソロイシン、バリン
脳神経細胞:トリプトファン、フェニルアラニン、チロシン
タンパク質は生物の特徴を決定する重要な物質です!
私たちはタンパク質!
体内の化学反応すべてに必要な触媒といわれる酵素の材料はタンパク質です。
また、私たちの身体を構成するアミノ酸は全部で20種類で、
そのうち食事から摂取しなければならない必須アミノ酸が9種類、体内で合成できる非必須アミノ酸が11種類です。これら20種類のアミノ酸によって、体内の10万種類ものタンパク質が作られています。
筋肉細胞、骨細胞、消化器系の細胞、神経細胞、血管の細胞はもちろん、コラーゲン、筋繊維のミオシンやアクチン、酵素やホルモンもタンパク質です。
もはや、私たちはタンパク質です!
細胞を作り育むために必要なレシチン
私たちのあらゆる細胞一つ一つを作るタンパク質、
その細胞を作るうえでとても重要な役割を持っているのがレシチンという成分です。
レシチンの役割は、天然の「界面活性剤」のようです。水も油も取り込みたい細胞においては、レシチンの作用によってそれが叶い、元気な細胞膜が作られます。
卵黄レシチンを積極的に摂ろう!
レシチンは卵から摂取することができます。(卵黄レシチン)
乳化剤の役割を果たし、細胞膜を入れ替えしやすくし、元気な細胞膜を作ります。元気な細胞膜を維持すること、ひいては元気な細胞を維持することにつながります。
繰り返しになりますが、細胞は肉体を構成しているだけではなく、
細胞が持つ遺伝子情報を元にホルモンを作ったり、存在している場所ごとに最適なタンパク質を使用して必要な酵素等を作り出します。
細胞が元気な状態を維持すること、新しい細胞を生み出すことの重要性は言うまでもありません。
また、卵からレシチンを積極的に摂取することを考えたとき、
コレステロールが気がかりな方もいるかと思いますが、実はコレステロールの捉え方が最近大きく覆りました。
実はコレステロールを多く含む食品を食べても、血中コレステロール値には影響がないとされました。厚生労働省は2015年、日本人の食事摂取基準からコレステロールの上限値を撤廃しました。
つまり、卵は以前の感覚より多く摂って問題ないということです。
ぜひ積極的にとっていきたいですね。
まとめ
細胞の重要性、タンパク質の重要性、レシチンの重要性をお伝えしました。
私はこれを知ってから積極的に卵を摂るようにしました。
そういえば、健康長寿な方が卵をよく摂っている話を聞いたことがあります。この理屈を知り、おおいに納得しました。
また、血行が良くなると細胞が機能するため、
食事だけでなく運動やマッサージなども生活に取り入れていけるとなお細胞は元気になりそうですね!