健康維持において、特にビタミンミネラル、食物繊維は十分に摂取するハードルは高いです。
それらを含む玄米は、優秀な食品と言えます。
ただ、こんな「うわさ」を聞いたことはありませんか?
それぞれについて、考えていきます。
ワタシが初めてそんな情報に出合ったのは今から10年くらい前。
そこから、調べて調べていろんな情報に右往左往しました。
あまりに情報を追い過ぎて、頭がショートしましたが、これは食の情報を漁っていると陥りがちなことかなと思います。
ホント、様々な情報と捉え方に溢れていますよね。
ひとつずつ、根拠と思われるものとワタシの考えをお伝えします。
※先に3について
発言者の根拠がわからないものもありますが、玄米菜食の人で顔色が茶色っぽかったり髪がパサパサっていうのが多く言われるところです。ダルそう、とかも。
これは後に説明する1、2の影響…?と、アンチの影響かもしれないですね。
1.玄米には毒がある?
これはアブシジン酸(ABA)のこと。
ミトコンドリアを傷つける、細胞分裂を妨げる、活性酸素が発生すると言われています。
植物の種子が発芽するまでの間自分を守るために作用するもので、玄米に限らず多くの植物に存在しています。エビデンスを自力で読む力はないので、読んだ方々の情報を複数拝見した限りでは、
活性酸素の部分は誤解だと考えています。明確に示すエビデンスは存在しません。
ABAが作用して活性酸素を発生させ、水分量を調整して身を守るということが起きています。が、これは植物内での話ですので、人間の体内でどんな反応が起きるのかを考えたいところ。明確なエビデンスもないようですし、「ABAは活性酸素を発生させるんだ!」と考えるのは短絡的かなと思います。
ただ、それ以外の部分についてはあり得ると考えています。なんとなく、です。(笑)
論文あるけど否定説もあります。浸水または乾炒りして「無毒化」して食べるようにしています。
2.玄米でミネラル欠乏が起こる?
これはフィチン酸のこと。
キレート作用(金属イオン結合作用)により、体内のミネラルを奪うという説。
まず、玄米に含まれるのは安定した「フィチン」であり、不安定な「フィチン酸」ではありません。フィチン酸は自然界に存在せず、
フィチンはごま、大豆、いんげん豆、とうもろこしなどに含まれます。
また、体内でフィチン酸になっているときはありますが身体のミネラルを奪うという説には疑問があります。というのも、もともとミネラルを持って体内に入ってきて、それを手放しているような状態。なので…もともとあったミネラルがどこへいくのか、近くにあるままならまたくっつくのではないか、他のものとくっついたとしても交換している程度の差なのではないか、と考えています。「フィチン酸のキレート作用によるミネラル欠乏のリスクはない」という論文も複数あるようです。
ただ、癌患者の方や放射能の影響を受けた方が玄米による治療をされていたりもするので、
キレート作用が影響しているのかな?
玄米の何かしらが作用しているのかな?
体内の環境によって作用が変わってくるのかな(影響が顕著)?
と、そんな可能性も考えています。
また、先に出てきたABAの活性酸素についても多くの人にとっては誤解だけど、ABAに過敏な体質の方がいるという報告もあるようですし、一概には言えないと考えています。
玄米はなるべく自然なものを(地元の産直、無農薬、自然農、オーガニックなど)
玄米を食べる、と決めたら
ぜひ自分の好みの玄米を選んでください。
まるごと食べるため、農薬などの影響も大きいので、なるべくお薬を使っていないものが安心です。
オーガニック、自然農のお米は金額が高いので、お米の消費量が多い家庭ではグンと食費があがってしまうと思います。(白米と玄米であれば、ごはんの進み具合は変わってくるとは思いますが。)
初めから自然農やオーガニックにいかなくとも、産直などで地元の農家さんのお米をいただいてみるのも良いと思います。(多くの場合、産直のお米のほうが安いと思います。)
マクロビオティックの考え方で身土不二という言葉があります。
身体と土地の繋がりはつよい、その土地のものをいただく、という考え方です。
価格や入手のしやすさなども考慮して、有難くいただきましょう!
玄米と発芽玄米について
玄米を調べていると、発芽玄米というものに出合うかもしれません。
発芽玄米というのは、一般的に、
発芽モードにしている玄米、もしくは発芽した玄米のことを指します。
発芽モードとは、発芽直前の状態を指します。
メーカーごとに異なるところですが、おおかた、
発芽玄米のほうが手軽においしく楽しめることをウリにしています。
玄米の美味しい炊き方
代表的な炊き方は
- 玄米対応の炊飯器
- 圧力鍋
- 土鍋
- 普通のお鍋(厚手がオススメ)
最近では玄米対応の炊飯器もあります。
圧力なべで炊くともちもちした食感に、
土鍋で炊くとあっさりした食味になります。
手持ちのお鍋でも炊けますが、厚手の鉄鍋がオススメです。
なお、炊き方は浸水をしっかりしていれば白米のときと同じで大丈夫です。
浸水した玄米は、ぬかの部分がふっくらしていたり、芽が出(そうになってい)たりしています。
まとめ
食にまつわる情報は、なかなか深くてゴールが遠く、どの情報が正しいかわからなくなることもあります。まだまだ分かっていないことはあって、常に見解が変化もしくは覆る可能性はあります。
だから…
選ばされるのではなく自分で選択する、に尽きると考えています。
そして、誰かの選択を「そうなんだ」って受け入れてあげることも大切で、こどもたちにそういう姿を見せていけたらカッコいいな、と憧れながら日々過ごしています。