はじめに 〜「砂糖って悪者?」と思ったあなたへ〜
健康や子育てを意識しはじめると、ふと目に入る「白砂糖は身体に悪い」「黒糖の方が体にやさしい」という言葉たち。
でも、それって本当?
この記事では、白砂糖とグラニュー糖の違いから始めて、黒糖やきび糖との関係、そして「本当に気をつけたいことは何か?」を整理してお伝えします。
日々の料理やお菓子作り、子どものおやつ選びに役立てていただけたら嬉しいです。
白砂糖とグラニュー糖の違いって?
まず、混同しやすい「白砂糖」と「グラニュー糖」ですが、どちらも主成分はショ糖(砂糖の99%以上)。
項目 | 白砂糖(上白糖) | グラニュー糖 |
---|---|---|
結晶の大きさ | 小さくてしっとり | 大きめでサラサラ |
添加物 | 転化糖が少し含まれる(保湿のため) | 無添加(純度が高い) |
溶けやすさ | 比較的遅い | 溶けやすい |
向いている用途 | お菓子・料理全般 | 飲み物・焼き菓子など |
つまり、どちらも「分蜜糖(ぶんみつとう)」の仲間で、製法上もほぼ同じ。見た目や粒の大きさ、使いやすさでの違いです。
「白砂糖は害」ってほんと?5つの誤解と真相
① 漂白しているの?
→ していません!
白く見えるのは、ショ糖の純度が高いため。光の乱反射によって白く見えるだけで、漂白剤は使われていません。
② 精製されすぎて“化学薬品まみれ”?
→ 使われるのは石灰乳など、工程管理された安全なもの。
残留はほぼゼロで、食品衛生法に基づいた管理がされています。
③ 血糖値が急上昇する?
→ これは事実。
白砂糖は高GI食品に分類され、急激な血糖値上昇→インスリン分泌→低血糖というリバウンドが起きやすい側面があります。
④ ミネラルが削られている?
→ たしかに、ミネラルはほぼゼロ。
黒糖などの含蜜糖と比べて、栄養的なメリットはありません。
⑤ 酸性食品で体を酸化させる?
→ 科学的根拠は不十分。
マクロビオティック的な視点では“陰性”とされていますが、体の酸性・アルカリ性は厳密に調整されているため、食事で劇的に偏ることはありません。
黒糖やきび糖って、やっぱり身体にやさしい?
黒糖・きび糖・てんさい糖などは「含蜜糖(がんみつとう)」と呼ばれます。製法上、ミネラルが微量に残っており、精製も少ないため“自然派”として人気があります。
砂糖の種類 | 製法 | 特徴 |
---|---|---|
黒糖 | サトウキビをしぼって煮詰めただけ | コクがあり、ミネラルも豊富 |
きび糖 | 黒糖とグラニュー糖の中間的な精製度 | クセが少なく、扱いやすい |
てんさい糖 | てんさい(砂糖大根)由来 | 血糖値が上がりにくいという説も(要出典) |
ただし、「ミネラルが含まれている」といっても、1日に摂取する量はごくわずか。砂糖で栄養を補おうと考えるのはおすすめできません。
血糖値への影響。含蜜糖と分蜜糖に差はある?
結論からいうと、両者とも“高GI食品”です。
一部のデータでは、黒糖の方がグラニュー糖よりGI値が高い(例:黒糖71、グラニュー糖65)という結果もあります。その差はごくわずかですが、びっくりした方もいらっしゃるのではないでしょうか?
どちらを選んでも血糖値は上がる、という前提で使うのが現実的です。
糖は糖。私は“砂糖ゼロ生活”をしたこともあります
以前、私はケトジェニックダイエットを実践し、砂糖ゼロの生活をしていた時期があります。
- 糖質を極力カット(1日20g以下)
- 甘みは天然甘味料(ラカントやエリスリトール)で代用
- 数日で甘味への感覚がリセットされる感覚がありました
「血糖値が気になる」「糖の依存を減らしたい」という方は、思い切って砂糖断ちをしてみるのも一つの選択肢です。
じゃあ、結局どの砂糖を選べばいいの?
以下のような「使い分け視点」が役立ちます。
目的 | おすすめ | コメント |
---|---|---|
スイーツ | グラニュー糖、上白糖 | 味が安定しやすい |
煮物 | 黒糖、きび糖 | コクと深みが出やすい |
自然派・育児意識 | てんさい糖、黒糖 | 甘さがやさしく、ミネラルも多少含む |
血糖値が気になる | 甘味料 or 糖控え | ラカント、エリスリトールなどで代用もあり |
まとめ 〜“砂糖を怖がる”より“選び方を知る”〜
砂糖には、それぞれの特徴と使い道があります。
大切なのは、ただ避けることではなく、「自分と家族に合った使い方」を選ぶこと。
そして、心も身体も満足する「甘さ」との付き合い方を見つけることです。
✔︎ どんな砂糖をどう使っている?
✔︎ 血糖値や疲れの感じ方、変わった?
✔︎ 子どもの反応はどう?
そんな“観察力”をもって、おうちの砂糖選び、アップデートしてみてくださいね。

砂糖自体にあまりメリットがないので、私自身「どうせとるなら」身体への負担が少しでもマシそうなものを選びがちではあります。
ただ、他の糖もあくまで白砂糖の代替に過ぎない存在。糖の摂り過ぎそのものがリスクです。
白砂糖に比べて他の糖が「積極的に摂るべき」優れた食品、ということではないと考えています。